金融危機は10年ごとに繰り返す!リーマンショックと山一破綻から得られたもの

2008年9月15日 世界経済に激震が走りました。

アメリカの大手証券会社「リーマンブラザース破綻!」

2007年時の資本金224億9000万ドル、売上高590億ドル、総資産6,910億ドル(日本円で約77兆円)、破綻する直前まで格付け機関から信用格付けAAA(トリプルエー)を受け、1850年にユダヤ系移民のリーマン兄弟によって創立された全米第4位の超巨大名門証券会社です。

破綻の原因は「サブプライムローン」

サブプライムローンとは、優良顧客と言われるプライム層より格下の客層(返済能力の低い客層)に貸し付ける住宅ローンのことで、高い金利を払わせ、それを債権者に還元するというもの。アメリカの低所得層に「誰にでも家が持てる」という幻想を抱かせ、それまでローン市場の10%以下であったサブプライムローンが住宅価格の上昇、資産価値の上昇という悪魔の上昇循環サイクルに巻き込まれ、一気にブー^むとなり、市場の15%を占めるまでに成長したとされています。その後利上げやブームの沈静化により、住宅価格が値下がり始めると今度は一気に加工の悪循環に陥り、ローン返済の焦げ付きや建設会社の連鎖倒産があっという間に進み、債務不履行や大きな金融問題に発展していきました。

商品のコンセプトを考えれば、元々ハイリスクハイリターンの商品ですが、リーマンはこれを様々な金融商品の中に織り込み、サブプライムローンだけを簡単に切り離せない状態のまま世界各地の金融大手にばらまいていたという事情があり、気が付いたときには急降下、という状態に陥ったものでした。

このどきのダウ平均価格は777ドル安、負債総額6130億ドル(日本円で64兆5000ドルというアメリカ史上最大の倒産劇となりました。

衝撃のリーマンショックから10年がたちました。

2018年の現在もリーマンブラザースは清算業務を行っているため存続しており、現在も約80名の従業員が働き資産売却益を債務者に返還しています。

当時のCEOリチャードファルド氏はしばらくの間行方知れずでしたが、破綻から6年半後に表舞台に登場し、インタビューでは米議会での公聴会での思い出を、「素晴らしい日々」とジョークを言う余裕もあったそうですが、当然のことながら大多数の参加者から受け入れられなかったようです。

金融ショックは10年ごとに繰り返すと言われており、リーマン破綻の10年前を振り返ると、1997年11月24日に、日本4大証券の一つであった山一證券が負債総額約3兆円で破綻しています。

さらに10年前をさかのぼると、1987年10月19日に史上最大規模の世界的な株価大暴落(ブラックマンデー)が起きています。当時のアメリカドルのレートが140円。

このブラックマンデーの原因には、複数の説があがっています。

一つには自動売買プログラムの欠陥による暴走説

二つにはヘッジファンドの為替ヘッジ失念説

三つめはアメリカ市場の株価にストップ高、ストップ安が存在せず、株価が際限なく上下動を起こした説

さらにはアメリカが抱える双子の赤字「貿易赤字」と「財政赤字」も火種を作る原因となっていた説

過去にさかのぼれば見事なほどほぼ10年周期で大きな金融危機が繰り返されています。

今年も9月に入りいよいよ何かが起こるかもしれません。

既に前触れとして何度か問題を起こしている、「仮想通貨」あたりが火種の本命になるかもしれません。

あなたならどう対処しますか?

当時リーマンブラザースの本社があったニューヨーク州タイムズスクエア周辺

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