バンクシーは、ロンドンを中心に覆面芸術家として活動している社会派現代アーティスト。
町中に社会風刺をこめた落書きを多数残し、半資本主義反権力を掲げて芸術性の高い作品を残す作家として広く認められています。
今回の事件は、世界最古のオークションハウス「サザビーズ」で起きました。
オークション会場で競売にかけられたバンクシーの代表作「少女と風船」。なんと104万2000ポンド(約1億5000万円)で落札されブザーが鳴ったたその瞬間!額縁に飾られた「少女と風船」の絵がゆっくりと下に下がり始め、額縁に仕掛けられていたシュレッダーの餌食となって無残にも切り刻まれてしまうこととなりました。
これぞバンクシー劇場!
以前より自分の作品を競売などに掛けられることに反発していたバンクシーならではの皮肉たっぷりな作品。
落札された瞬間にシュレッダーにかけられる、まさにこの時こそがバンクシーが作ったこの「少女と風船」が完成された瞬間だったのではないでしょうか。
落札した瞬間の出来事のため、サザビーズは「対応策を落札者と協議中」としていますが、これだけの仕掛けが施された額縁をサザビーズがオークションの前に気が付かなかったとは、とても思えません。
ハンマーを叩いた瞬間にシュレッダーが動き出したことも、誰か氏らが仕掛けなければこのようなタイミングで動くはずがありません。
有識者の話によると、この一連の事件を含めて、この絵の落札価格はさらに上がる可能性があるともいわれています。
落札者がこの絵をアートとして欲しかったのか?登記対象としてほしかったのか?後者なら皮肉にもバンクシーの想いとは裏腹にこの瞬間達成されてしまったのかもしれません。
1965年にエリザベス女王から贈られるはずだった「大英帝国勲章団員」を断ったジョンレノンのエピソードを思い出しました。
サザビーズ
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