飴を舐めながら登壇しようとしたら議長に怒られた緒方夕佳議員

熊本市議会で登壇しようとした緒方夕佳議員が、議長から「緒方議員、緒方議員、まだ待ってください」「何か口にくわえていますか?」、(緒方夕佳議員)「のどを痛めておりまして飴をくわえています」とのど飴を舐めながら質問を行ったため、議場では「嘘つけ!」「暫時休会!」と怒号が飛び交い、質疑が一時中断するという騒ぎになりました。
テレビでは登壇するや否や「ふう、」と息を吐くシーンが流れていましたが、この日は朝から記憶にも新しい熊本城の災害復旧費や一般会計補正予算案約15億2000万円や様々な条例などの採決が行われる予定でした。
しかしながらこの「飴を舐めながら質疑をする」という行為が、議会会議規則にある「品位の尊重」に触れるとして、急きょ懲罰特別委員会を設け、緒方議員への懲罰を陳謝を決めたものの本人がこれを拒否。再び委員会が開かれ、さらに重い一定期間の出席停止を科すと決まりました。
この緒方夕佳議員の経歴は、1975/8/1生まれ、無所属、熊本県熊本市出身というバリバリの地元出身議員です。
2015年市議に立候補し、初当選を果たしています。
この議員はつい一か月前にも、生後7カ月の乳児を連れて議場に入場したことで話題となりました。議会傍聴規則では会議中に同伴者や傍聴人が議場に入ることを禁じているため、常識的に考えれば、事前に家族や知り合いに預けるとか、議会に入る前に誰かに相談するといった行動をするのが普通だとは思いますが、本人曰く、「子育て中の女性も活躍できる市議会であってほしかった」と申していることもあり、あえて問題定義を起こしたとも考えられます。
このようなカタチで世間から注目を浴びないことには、いつまでも議会は変わらない。と崇高な理念からあえて確信犯的に問題定義を起こした方、決して常識がない、とかフツーのひとはこんなことしないとかではなく、頭が回る賢い方、という見方もこの時はありました。
しかしながら、今回の「飴なめ登壇」はいかがなものでしょうか。
ツイッターなどでは早くも、喧々囂々と様々な意見が飛び交っています。「飴ぐらいでオヤジたちががたがた言うな」とか「熊本市議会って暇だな」とか「これで懲罰動議?」などといった擁護派もちらほら見えますが、例えば、小学生が、みんなの前で意見や首長を発表しようとしたときに飴を舐めたまま登壇しようとしたら、先生はどのような態度をとるでしょうか。
議会の議員さんが半数くらい、飴を舐めながら質疑応答をしているような議会を想像できるでしょうか。
議長が緒方夕佳議員の態度に毅然と「緒方議員、緒方議員、まだ待ってください」「何か口にくわえていますか?」と注意をした行為は、議長としては当然のことだと思いますし、議会の品位というよりも社会人として当然のマナーなのではないでしょうか。
「のどを痛めておりまして」ということを正当化するならば、うっかり飴を舐めたままあがったことはマズかった、とお認めになればよかったものの、陳謝を求められたそのあとの態度に、「拒否」というのでは、あまりにも大人げないというか社会人の常識ともかけ離れているような気がします。一か月前に騒動となった「乳児を連れて議場に入る」という事件は、結局「世間への問題定義」などではなく、「単なる非常識のおばさん」ということだったのね、と納得する方がよろしいかと。。
熊本市民の皆さんに同情する、そんな結論に至る事件でした。

熊本市議会がある議会棟本館

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