イルカショーが日本から消える日

2020年の東京オリンピックで舞台となる「セーリングワールドカップ開会式」において行われたイルカショーが、世界に思わぬ波紋を広げています。
場所は、神奈川県藤沢市片瀬海岸にある新江の島水族館で行われた開会式セレモニーでのこと。
その場にいたロンドンオリンピック銀メダリストのルーク・ペイシェンス選手(Luke Patience英国)がツイッターに投稿した言葉、「Couldn’t be more embarrassed with what I’m witnessing.」
これに対し、様々な反響が飛び交っています。

イギリスで盛んな馬術競技は馬への虐待ではないのですか? 500kgを優に超える馬体を「金」という人間の最も卑しい欲望のために品種改良を重ねられ、骨折したら即死を意味する馬の足首を極限まで細くしたサラブレッドはイギリス発祥のものではないのですか?しかもそれを今も自ら誇っていらっしゃるのではないでしょうか?
これは虐待の次元をはるかに超えた、自然に逆らい種をもつくりかえようとする究極のエゴイズムではないのでしょうか?
ポロなどは馬を死の脅威にさらしながら競技する大変過酷なスポーツに見えますが、これが紳士のやることですか。
これを見て日本人が「馬が可愛そう」と言ったらイギリス国民は、なんて言うでしょうか。
そもそも狩猟民族が農耕民族に向かって、動物虐待を語る資格などあるのでしょうか?
犬を家の外に繋いで番犬にしている世界中の人たちはなぜ虐待と言われないのでしょうか?
サーカスは?動物園は?水族館は?猿回しも日本だけではないし、象にのったりワニ園や熊園、はたまたゲーム用に飼いならしたライオンを撃つためのハンティングツアーなどは、ヨーロッパの方々が好んでされることなのでは?

国の慣習に根差した感覚はそれこそ千差万別ですが、発言に影響力がある(この方の場合はシルバーメダリスト)立場の方が、世界に発信するということは、反対意見に対する責任も想像した方がよろしいのではないかと。。
2020年の東京オリンピック本番で競技に関係のないバッシングをされるのは、本人の望むところではないでしょうが、この発言を自ら取り消さない限り、今回の問題が尾を引くことは間違いなさそうです。
Luke Patience選手に「貴方はハンティングをどう思っていますか」「馬術競技はをどう思っていますか」と聞いてみたいですね。

日本では、グリーンピース、シーシェパードをはじめ、クジラやイルカを巡る世界的な論争につながりかねないバッシングにはセンシティブに反応します。
しかしそれは日本に限ったことではなく、スペインなら闘牛、中国や韓国は犬肉食、そもそも日本人にはハンティングが趣味とか平然と言えるお国柄の方たちからの非難は、笑止千万.(しょうしせんばん)、自らを棚に上げた滑稽で気の毒な発言としか思えません。

この問題に対して日本セーリング連盟は、個人や国によって考え方が違うとして、「慎重さを欠いていた」「不快な思いをさせて申し訳ない」などと国際連盟に謝罪したそうですが、謝罪が必要なほどイルカショーが問題だったのかは甚だ疑問です。
オリンピックでも馬術競技は、見方によっては虐待に見えるだろうし、「イルカショー」と「馬術競技」のどちらが、動物虐待に見えるか、というアンケートをオリンピック委員会は取った方が良いかもしれません。
今回のケースで言えば、「謝罪」ということは、イルカショーに後ろめたい思いを感じたことになります。この騒動が発端となって、日本全国のイルカショーを開催する水族館や、イルカの飼育係、これからイルカの飼育係や調教師を目指す人たちが、後ろ指を指される世の中に向かっていくことは望んでいません。

誤解されては困りますので、お断りしておきますが、管理人は馬術競技に何ら問題は感じませんし、競馬好きでもあります。
よその国の「おもてなし」を「自分は受け入れられない」ということでうかつに世界に発信することは控えた方が良い、ということを改めて感じた今日この頃です。

2020年東京オリンピック セーリング競技会場となる「江の島(湘南港)」と片瀬海岸周辺はこちら

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